じっくり煮込んだコトコトコラム:水曜日 <Atelier Blue トップへ
2003.10.22
散歩 de 探訪 -街・たてもの 歩いて見える新発見- 「多摩・コカ・コーラ多摩工場」

vol.4 スカッとさわやか工場見学!?「多摩・コカ・コーラ多摩工場」

西武池袋線 清瀬駅南口 バス8分。
平日月曜〜金曜 9:30 10:30 13:30 の1日3回
2名以上から TEL:0424-71-0463(要予約)
お土産オリジナルグッズ有 駐車場有
http://www.tokyo.ccbc.co.jp/factory/index5.html

助手: は、はかせ!いきなり、出来立てのコカ・コーラ貰っちゃいましたぁ!(※1)
博士: 試飲サイコー!さわやかになる、ひととき、ってヤツだな。
助手: このボトルも懐かしいですよねー。
博士: ビンは資源じゃ!
助手: な、なにを突然!?確かにコカ・コーラでは、ボトルを全て回収し再活用しているそうですが…。
博士: NON!空ボトルは買い取ってくれんじゃよ、フツーサイズが10円で、1.5リットルのが30円。子供の時は、重要な「資源」じゃったなぁ。(しみじみ)
助手: それを言うなら、資「金」源でしょ。しかも、今はもう、買い取り制度やってないし。(※2)
さ、そんなコトより工場見学行きましょ!
博士: うむ。ここは関東最大規模の工場で、全8ライン、1日862万本もの飲料を出荷してるそーな。(※3)
助手: せんせ、あのベルトコンベアー見えます?おぉ、コーラが次々生まれてますよ。にしても、工場機械ってなぜ、ステンレス製が多いんですかね?
博士: ったく勉強不足やのぉ。ステンレスとはstainless、つまり“錆ない”ちゅー意味で、こーいった衛生・環境に配慮した工場で使われるのは当然のことなんじゃ(※4)
助手: シラナカッタンレスぅ。
博士: ほら、よく見よ。ベルトコンベアーの上には、全てアクリルカバーで保護されておるし、壁はツルツル、床は緩やかな勾配がついていて、壁と床の境目がない。そう、塵やほこりが溜まりにくい構造になっておる。(※5)
助手: 衛生的っすねー。
博士: うむ、その通り!そーじゃ、あのオレンジ色も面白いぞ。(※6)
助手: え?ハイシーオレンジ?
せんせ、聞こえませんよ。ちょっと音がうるさくって…。
博士: なんじゃ、弟子ぃ、耳栓使ってないのか?
助手: え、血栓?
博士: …おいおい。
助手: え、水洗?でぶせん?あ、もしや、新幹線?
博士: …(あきれ気味で)ったく、ココは駅じゃないっつーの。ビ〜 アンビシャスゥ〜♪わが弟子よぉ、バカ者よぉ♪
さ、気分を変えて、みなさんにご説明を。工場内の騒音は、瓶と瓶がぶつかる音なんかで80―90Hz。これは、鉄道の高架下と同じぐらい大きな音なんじゃ。そこで、工場で働く方たちは…(※7)
助手: あー!耳栓ですかぁー。
博士: バカ、遅いわ!
助手: え、岩(いわ)城滉一?

博士がキれ、久々の関西弁が出たところで今回はおしまい。次回もお楽しみに!

今週の建材

ベルトコンベアーの斜な壁ベルトコンベアーの斜な壁
工場内は、ほぼフルオートメーションで飲料が作られている。その生産工程を繋ぐのがベルトコンベアー。しかも、このベルトコンベアー、工程によって様々な仕掛けが見られる。ここでは「斜めの壁」に注目!この斜めの壁沿いに、ビンが流れてゆくと、ビンは行儀良く一列になる。つまり、この壁は商品を一列の流れへと変化させるターニングポイントなのである。


無駄demo知識

◎飲料に使われる水は、すべて一定基準の水に作り替えている。だから、どの工場で作っても同じ味なんだって。ちなみに、手羽先にはコカ・コーラ!一緒に煮込むだけでベリウマ料理になるよ。

◎サンタクロースの赤い服、実はあの赤はコカ・コーラレッド。というのも、コカ・コーラの広告で空想のサンタを赤い服を着せて描いたところ、そのまま定着したそーだ。



補足de知識

※1 工場見学ってたのしー!
工場見学は、出来立てのコーラを試飲、ビデオ上映(10分)後、コカ・コーラができるまで(原液となるシロップ作り→水+二酸化炭素溶かし→ビンに入れて完成)が見れる、工場内をぐるりと周遊できるコースになっている。しかもお土産には、他では手に入らないオリジナルグッズが貰えるよ!(写真は子供用)

※2 コカ・コーラのちょこっと歴史
1886年アメリカジョージア州で誕生して以来、世界で1日で10億杯以上も飲まれているという。(その量、ナイアガラの滝約1日半分!)“目をつぶってもわかるように”デザインされたお馴染みの瓶は、現在、(専門業者により)完全回収されている。この工場でも、毎日集計しているとか。

※3 多摩工場ってエライ
高リサイクル工場としても注目。コーヒーやお茶の搾りかすは肥料の原料に。工場排水も自ら浄化。また排ガスで自家発電も行っているそーだ。

※4 ステンレス製がいっぱい!
ステンレス鋼とは、「さび」を防止するよう改良された合金鋼の総称で、耐食性・耐久性・耐火性などに優れている。さらーにメンテナンスも簡単で100%リサイクル可能!優秀鋼なのだ。(ただし、特殊な環境では「さびる」こともあるとか)

※5 クリーンな仕掛け
工場を常に清潔に保つため、衛生面を考慮した設計的な工夫があった。床には勾配があることで、水は溝に向かって流れ、床表面は乾くように配慮されている。

※6 虫がムシする色仕掛け!?
オレンジ色のカバーは、「虫よけ」用。虫はなぜか、黄色やオレンジ色を苦手とするらしー。一説では、虫の目(レンズ)内で乱反射するからとも言われている。

※7 工場専用!特殊な耳栓
この耳栓、「ひとの声」は聞こえるけど、騒音は聞こえない特殊なもの。つまり工場で働く方は、耳栓しながら話せるんです。なんか不思議。

※8 おすすめコカ・コーラ製品情報
コカ・コーラ、スプライト、カナダドライ、ミニッツ メイド…。みなさん、すべて知ってました?ずらり並んだドリンクの中でもオススメは、新発売の「元気の素」!さらっとした清涼飲料なのにテンション上向く感じの味なんです。一度ご賞味あれ。

今週の「ツウ」快ふしぎ発見!

今週の「ツウ」快ふしぎ発見!
写真から王冠が全て裏を向いて並んでいるのがわかりますか?そう、これは「打栓機」の一部で、王冠を同じ向きに並べる機械なのです。上の階にストックされていた王冠は、管を通って補充され、この「ジョウロ」っぽい働きをするセンサー機器により、自動的に裏表を判別し一方方向へと並べられてゆくのです。ちなみにこの機器は、王冠だけでなく、ペットボトルの蓋や缶の上部にも使われている。


散歩de探訪録

≫vol.01 横浜・赤レンガ倉庫
≫vol.02 お台場・ビーナスフォート
≫vol.03 鎌倉・円覚寺
≫vol.04 多摩・コカ・コーラ多摩工場
≫vol.05 国会議事堂
≫vol.06 会津・大内宿
≫vol.07 黒部ダム
≫vol.08 草津温泉郷
≫vol.09 ベイブリッジ
≫vol.10 小江戸・川越
≫vol.11 浜離宮恩賜庭園
≫vol.12 東京大学
≫vol.13 東京駅
≫vol.14 銀座
≫vol.15 等々力
≫vol.16 江の島
≫vol.17 横浜中華街
≫vol.18 2週連続企画〜江戸東京たてもの園:その1
≫vol.19 2週連続企画〜江戸東京たてもの園:その2
≫vol.20 幕張ベイタウン
≫vol.21 横浜ベイサイドマリーナ
≫vol.22 浅草・仲見世通り
≫vol.23 東京都庁
≫vol.24 東京湾アクアライン・海ほたる
≫vol.25 横浜港大さん橋国際旅客ターミナル
≫vol.26 総集編 長い散歩のあとに・はかせインタビュー



ライタープロフィール

◎アドバイザー:《羅針盤》
HP ⇒http://www.geocities.jp/dm97032/works/top.htm
建築家の異色ユニット。
自らの事務所を持ち、建築家として建物のプランニング・設計する側ら、オリジナル家具・インテリア小物や雑貨などのデザイン制作を担当するなど幅広く活動中。「明日の生活を建築・インテリアで改革」と豪語(笑)する、自然愛好家たち。
◎文:たばたひろえ